AIを監視するAI

February 14.2025
先日、ソフトバンクの孫正義会長が、アメリカでAI開発に78兆円もの投資を行うとトランプ氏に公言したことで、今後さらにAIの進化が加速していくことが予想されます。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000399401.html

これまでのコラムでも繰り返し述べてきましたが、今後は「AIエージェント」と呼ばれる仕組みが各所で導入され、一連の行動シナリオをAIが全て実行する時代へと進んでいきます。
各企業はこれを見据えた開発を進めています。
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2501/10/news073.html

しかし、その一方で大きな社会的課題となりつつあるのが、元のコンテンツの無断利用や、AIが抽出した情報の誤り(いわゆる「ハルシネーション」問題)です。
これらの問題に対処するため、各企業は一般的な生成型AIに加え、AIの精度や信頼性を管理する「監視AI」の開発にも力を入れています。

例えば、NRIセキュア社では、AIが生成するデータの精度を監視・評価するAIの開発を進めています。
https://it.impress.co.jp/articles/-/26484

現在、SEO対策としてAIが生成したコラムをそのまま掲載する企業が増えてきています。
しかし、Googleもコンテンツの精度向上やハルシネーション対策に注力し、オンライン上の情報の信頼性を確保しようとしています。

こうした流れの中で、ますます重要になるのが、AIが書いたコンテンツではなく、人が実際に体験し、自分の感想や世界観を明確に表現するコンテンツです。
AIによる自動生成が進むほど、人の視点やリアルな経験に基づいた情報の価値が高まっていくと感じます。

今後、AIの活用があらゆる分野で進む中で、全てをAIに任せるタスクと、人が関与すべきタスクとが明確に分かれていくでしょう。
AIの進化とともに、どのように人が介在し、価値を生み出していくかが問われる時代になっていきます。